2002年 2月


2月2日(土)

 足りない部品を買いに、中古部品がいっぱいストックしてあるMini-Mへ。家から往復で300マイル、約500キロの距離。
途中、陶器屋に寄り道するのは、お決まりのドライブコース。(01年2月10日のダイアリー参照)
ここは、中古パーツが棚に綺麗に陳列されていて、それらを自分で物色できるので、程度を見ながら購入品を選ぶ事ができる。
で、この前壊したオイルパイプをはじめ、キャブからデスビまでの銅製バキュームパイプ、前期型ラジエタ等を調達。
過去に2、3回ここに行ったが、オーナーがうちの車の事を憶えていて、
「このオイルパイプ、61年式のエンジン用じゃないよ。ブロック側の取り付け部の厚みが違うんだよ。またひとつ賢くなったね。」
といいながら、正しいやつを持って来てくれた。
 帰宅後、早速組み付ける。 さすが、オイルパイプはピッタリだ。(←あたりまえ) 
そして、オイルフィルター、リビルト済みスタータとダイナモをつけ、前面はほぼ完成。

 家に入って、以前分解したオリジナル分解したキャブの組み立てを行なう。
通販で、キャブのリビルトショップからリビルトキットおよびスプリング類を購入。
ハウジングやリンケージは市販のメッキスプレーで塗装。(あとでガソリンがかかり、塗装がはげてしまうだろうが…) 
ダッシュポットだけはピカールで磨き、ポリッシュ仕上げ。
SUキャブは構造がシンプルだから、分解、組み立ては簡単。しかし、うまく調整できるかな?
 

2月3日(日)

 今日はここで、エンジンの色を塗る事にする。オールドミニに強いS-Miniで缶入りとスプレーのエンジンペイントを買う事ができる。
そのとき聞いたのだが、極初期のエンジンは多少薄いグリーンだったそうで、もちろんこの色も在庫しており、その筆塗り用缶とスプレーを購入。
エンジンの油分を落とし、スプレーをガンガン噴く。奥まった所は缶入りペイントで筆塗り。

ざっと塗ったのが、右の写真。どうです、やっと旧車のエンジンらしく見えるでしょう。それにしても、この緑一色って、なんか軍用車両みたい。
しかし、ここまで綺麗にできると、アルミ製フィルターケースの凹みが気になってしまうなぁ。

 ペイントの乾燥時間に、エンジンマウントやラジエターブラケットなど、あまり目に付かない所の黒色部品に、おなじみPOR15を塗ることに。
 あわせて購入したラジエターのチェック。一応、水漏れはなさそうだ。さびと油分を落とし、ペイント。
 

2月10日(日)

 シリンダーヘッドは時間の都合で無鉛ガソリン用リビルト品と交換。
この国では、シリンダーヘッドやスタータ、ダイナモなどの大物から、デスビやラジアスアーム、キャブなど、オリジナルを下取りに出してリビルト品を買うのが一般的。
私の場合、特殊工具が必要なシリンダーヘッドとばらしても面白みのないスタータとダイナモは、リビリト品を使用。
もちろんリビルト品の年式は多少異なったりするので、詳細が違う場合がある。
今回のヘッドもサーモスタット横に水温計のセンサー取り付け穴が開いている。まぁ、水温計はいずれ付けるつもりなので良しとしよう。
 
 早速、ヘッドの取り付けにかかる。まずは、シリンダーブロックに必要なスタッドボルトを取り付け、ヘッドガスケットをセット。
ウォーターポンプのバイパスパイプを取り付け、ヘッドをゆっくりブロック上へ置く。
次にタペットとプッシュロッドをセットし、ロッカーアームASSYをヘッドに乗せ指定された順番どおり、ヘッドナットを締めていく。
トルクレンチで規定トルクで締め、取り付け完了。仕上げにヘッドもオリーブグリーンに塗装。
  

2月16日(土)

 ヘッドが付いたので、補器類を取り付けることに。
車に載せる時にこれらの補器類は邪魔になるのだが、車載前にエンジンをかけるつもりなので、とりあえず組み付ける。
(ボディは当分できそうにないので、エンジンだけで先に確認しておきたいため。) 
 まずはマニホールド。
いろいろな雑誌を見たが、エキマニの色がはっきりわからない。仕方がないので、インマニはオリーブグリーン、エキマニは耐熱ブラックで塗った。
そして先日組んだキャブを取り付ける。緑の物体にひときわ輝くキャブ!思わずにやけてしまう…
 次にサーモスタットハウジングを組もうとしたが、見つからない。どうやら、H-Miniから戻ってきてないらしい。これがないとラジエターが付けられない。
次回訪問時までに用意してもらわねば。
ヒーターコントロールバルブを付け、あとはロッカーカバーだ。エンジンの中で一番目立つこのカバー、慎重に塗装しなければ。 
オリーブグリーンのスプレー缶でたれないように重ね塗り。気温が低いせいで多少ざらついた感じになってしまったが、一応満足のいく仕上げができた。
モーリスとパテントのプレートをリベット止めし、メタルオイルキャップを付け、完了。

 その他こまごましたものを組み付け、この状態でオイルを循環させるために、スタータを回してみることにする。
スパークプラグは付けずに、シリンダー内にオイルを少量入れ、クランキング。
バッテリーの状態が不明なので、正規のスピードかどうかわからないが、無事に回っている。(あたりまえなのだが)
と同時に、ラジエターシュラウドとファン(4枚タイプ)を錆取り&塗装。来週末には組み付けできるかな?

2月17日(日)

 エンジンに熱中しすぎて、リアラジアスアームのリビルトを長い間ほったらかしてしまった。
以前叩き込んだブッシュはシャフトに合わせて径を削らなくてはならないのだが、運良くフリーマーケットでピッタリサイズの中古リーマーを手に入れることができた。
ほんのちょっと穴が小さいが、シャフトを叩き込んで(まただ…)ラジアスアームのピボット部は完成。
ここに、ブレーキ関連部品と以前作ったハブを取り付けた。
ちなみに、ブレーキタッチと耐久性をアップするため、ホースはメッシュタイプを選択したが、見た目めだつのでメッシュ部に収縮チューブをかぶせた。
(写真は運転席側。もうひとつはそのうち作ろう。)

2月21日(木)

 4枚ファンの塗装が完了したので、早速車へ付けてみた。
いい具合にできたのだが、ここで疑問が… クランクは時計回りだから、ファンも時計回りのはず。ということは??? 
羽が逆向きに曲がっているのである。 
このファンは、以前オートジャンブルで仕入れた中古品。車種を確認しなかったのだが、どうやらMG系(ミジェット?)用のモノらしい。
FRの縦置きエンジンの場合、風の流れはラジエターからエンジンブロックへ向かうのだが、ミニの場合、変則横置きなので、
エンジンブロックからラジエターへの向きになるのだ。 とんだ大ボケだが、オーバーヒートになる前に気が付いてよかった。

2月23日(土)

 例のMini-Sの返金は、裁判所が催促をしていたのだが、「このお店は現在営業をしていないのでこれ以上催促できない。」との、いわばギブアップ宣言をしてきた。
慌ててこの店の様子をうかがいに行ってみたが、ちゃんと営業している。
まったく裁判所まであてにならないのか、この国は!知り合いに相談しつつ、いよいよ弁護士を雇い本格的な裁判に持ち込むかどうかの判断が必要になってきた。
  

2月24日(日)

 さて、エンジンの仕上げにかかる。まずは塗装しなおしたラジエターにシュラウドを組み付け、ラバーマウントを介して上下のブラケットをつけ、
最後に上はサーモスタットハウジングのスタッドボルト、下はエンジンマウントがつくブラケットに固定。
上下のパイプをエンジンとつなげて完成。ちなみに例のファンは、とりあえずこのままにしておいて、エンジンを車載するまでに入手し、組替えよう。
(どうせヒータをつけるために冷却水を抜かなくてはならないから。)
 次にデスビの進角のためのバキュームパイプをつける。旧型はただのパイプだけではなく、サーモハウジングに何やら変な中継部分がある。
どういう構造か、分解できないのでわからないが、パイプの片側をストローのように吸ってみたら、反対側出口がちゃんと吸われていたので、よしとする。
 最後にマフラーをつなげ、これでエンジン組み立ては、一応完成だ。

 この状態でエンジンをかけるためには、ガソリンをキャブに送り込まなくてはならない。
そこで、実際の車に装着する予定の電動ポンプで携帯用ガソリンタンクからキャブへ汲み上げることにする。
余っていた燃料ホースをつなげ、ポンプへの電源をつないで作動確認。無事ガソリンはキャブのフロート室に満たされた。
 次に点火系。コイルとデスビへの配線を作り、バッテリーに直結。
プラグをハイテンションリードに付け、エンジンにアースさせてクランキングすると、ちゃんと火花が飛んでいる。
すべてのプラグをヘッドにつけ、準備完了。
 はやる気持ちを抑えて、指差し確認。すべてOKだ。
そして、いよいよバッテリーのマイナスにつないだジャンプケーブルを、スタータの端子に接続。同時に、スタータが勢いよく回わり出… さない。 
どうやらバッテリーが弱っているようだ。
今まではプラグを付けないでクランキングしていたので、それほど大きな負荷ではなかったのだが、ちゃんとした圧縮がかかる状態では、
スタータを回しきるパワーがバッテリーにはなかったようだ。急いで充電を始める事にする。気持ちだけが先へ進み、まったく段取りがなっていない。
この充電時間で頭を冷やそう。 (と、このときはバッテリー充電不足だと思ったのだが… 続きは3月のダイアリーで。)

 


      


作成者:マロンパパ