2012年 8月


 

8月19日(日)

今日は冷却系。
ラジエーター形状も初期モデルの特徴の一つ。うちのももちろん年相応のモノ。
でも、50年前のラジエーターに日本の夏は厳しすぎる! ということで、リビルトとともに、
キーとなる冷却コア部分を効率の悪い古いタイプから銅3層に変更してもらった!
今回お願いしたのは三協ラジエーターさん。たった3日で新品同様のラジエーターが返却!
そして、三協さんのブログに、このラジエータのことが書かれてる!
蘇ったラジエーターを早速組み付けるが、ミニのエンジンルームは狭い。
取付時にきっとあちこちにぶつけるだろうから、ダンボールでコアを保護して位置決め。
すると、ボディ側のシェラウドの後方下部とラジエーターが干渉!
もともとのラジエーターの時にもあたっていたので、イギリスでのボディー組立時に、
きちんと位置決めがされてなかったようだ。 なとかせねば!
ボディパネルを修正する油圧プレスなど持っていないので、ここは一般的なパンタグラフ式
のジャッキで後方下部のシェラウドを外へ押す!
そのままの状態で数日置いてみると、約1cm程度外側に移動、これならラジエーターとの
隙間が均一になるだろう!
せっかくラジエーターを外したので、ウォーターポンプも交換。
今まで組んだのも新品だったが、水をかくフィンの形状がより良い円柱タイプを入手!
フィンタイプだと、エアが発生しやすいとのこと。
この円柱タイプ、あとから予備用に購入したのだが、せっかくだから交換しておこう。
ダイナモの取り付け位置決めを兼ねているウォーターポンプ、交換は意外と大変。
ポンプ自体は4本のボルトで固定されているが、先っぽにダイナモが固定されているので、
その取り外しもしなければならない。
取り外し後、ガスケットかすを綺麗に取り去り、新しいガスケットとポンプを組み付ける。
おっと、色をオリーブグリーンに塗り忘れた!
ラジレーターファンは数種類あるが、古いミニ用の鉄製ファンは3種ある。
2枚羽を2枚組み合わせた4枚羽が、ミニ初期から設定されたファン。
その後、16枚羽が61年8月に導入。これが一番ポピュラーかな。
そして、6枚羽は風力が一番強く、当時から熱帯地方のオプションとして設定されていたもの。
しかし、角度がついたブレードは、うちのラジエーターとの組み合わせで干渉してしまうので、
残念ながら使用不可。
ラジエーターとポンプのグレードアップで冷却効率が向上したはずなので、ファンは
オリジナルの4枚羽根にしよう!

2枚羽根のファンを2枚重ねて補強のプレートとプーリーをウォーターポンプにネジ留め。
シンプルで良い眺め!
そして、ラジエーターを組み込む。
修正したボディ側のシェラウドとの隙間、今度はピッタリだ。
このラジエーター上部の形状が、初期モデルの証!
見えにくい、すなわち、メンテがしにくく問題に気づきにくい、ラジエーターのロアタンクから
エンジンに繋がるパイプは、より耐久性があるシリコンタイプを使用。
また、その固定用バンドは、高性能で定評のABA製のものを使用。
たかがホースバンドだが、高トルクに対応するパイプ状のハウジングを使用、ホースに
接する面に切り欠きがなく均一な圧力がかかる、とこだわりの製品だ。
アッパーホースは当時物新品を使用。初期と後のラジエーターでは、ホース取付位置が
若干違うため、ホースも異なる。
こちらのバンドは、オリジナルと同形状のものを、マスターシリンダーと同じ亜鉛メッキ塗料を
吹いた状態で使用。新品はあまりにもピカピカのメッキなので、あえて塗ってみたけど、
いい感じだ。
水回りが完了したら、次は油系。
海外オークションで見つけた初期のオイルクーターキットを競り勝ち、来日していただいた。
構成は5点、パイプとブラケットが2個づつ、そしてクーラー本体だ。
ただし、ブラケットの一つは、うちの車に合わないため、加工が必要だ。
取り付けると、コア本体の位置はこんな所となる。グリルからの風が当たるのは半分くらい
なので、はたして効率が良いかどうか...
配管はオイルポンプからフィルターへ行くパイプを外し、専用のパイプを使って割り込ませる。
オイルポンプから出たオイルは、コアの上部に行き、コアで冷やされたオイルがフィルタへ
運ばれ、フィルターを通った冷えたしてエンジン内部へ。

うまい具合に障害物を避けて配管されている。
しかし!下側の配管部の巨大ナットが、リバーススイッチを取り付けるメクラ蓋部分を
覆ってしまって、スイッチが取り付けられない!
バック時に、いちいち手動でリバースランプをつけるのは面倒なので、何か対策を考えねば!
ということで、今日の作業はここまで。
日本の暑さ対策を中心にグレードアップを試みたが、クーラーをつける予定はないので、夏は乗らないかも(笑)

それでは!
 

      


作成者:マロンパパ