2003年 5月


 

5月3日(土)

 今日は前回のフロント右側に続き左側の組み付け。一度経験してるので、スムースに終了。
 
 次はブレーキ配管。今回はイギリスのプライベートレストアラー御用達、Automecの銅パイプキットを使用。
このキット、車種ごとに必要な長さに加工された銅パイプがセットされており、もちろん両端はフレア加工済み。
銅パイプは手で曲げられるため、特殊工具なしで車に取り付けられるのだ。
唯一の問題点は、銅だけにパイプの色がオリジナルと異なってしまうこと。まぁ、これは完成後にシルバーにペイントしよう。
 まずはマスターシリンダ&ペダルボックスを取り付ける。
結局、初期モデル用のブレーキマスターシリンダーは入手できず。仕方が無いので、先がテーパーのタイプを使用することに。
 そして銅パイプの組み付け。はじめに左前ディスクキャリパーから出たステンメッシュホースをボディに固定。
そこから右ディスクキャリパーから出たホース取り付け部へ、エンジンルーム前方、サブフレームに沿ってパイプをはわせる。
このパイプの取り付け部は、上からブレーキランプ用の圧力スイッチ、下から右ディスクキャリパーからのホース、前から左ディスキャリパー、
そして斜め後ろからマスターシリンダーと四つ股となっているが、この四つ股の中心である圧力スイッチの固定するバンジョーボルトが、
イギリスのガレージでの作業中に外されたまま、なくされてしまっていた。
事前に気が付き、大慌てで日本のミニショップに注文しておいたので良かったものの、このような小さな部品の欠品で作業が中断してしまうことも今後はあるのだろう。
 

5月4日(日)

 引き続き、ブレーキ配管を行うが、その前に以前組んだオリジナルのリアラジアスアームを交換することに。
リア両サイドに事故の痕があり、現在の寸法が正しいかどうかわからないのと、ボディとの取り付けシャフト部の両側ともブロンズのブッシュなので
(変更後は内側がニードルベアリング)、今後のメンテナンスを楽にする意味でも、思い切って予備として買ってあったリビルトのアームに換えておくことにしたのだ。
今回のリビルト品は、以前入手した中古品を下取りにしてMini Sparesで購入したのだが、このリビルト品は両側ニードルベアリングになっていた。
以前、UK のミニマガジンでこの事が出ていて、オリジナルの片側ベアリングを推奨していたような記憶がある。
たが、ブッシュの磨耗を気にしなくていいんだから、と良しとする。サス、ハブ、ブレーキシューなどを新しいアームに移植し、サブフレームに取り付けた。
 そして、リアとフロア下のブレーキ配管を取り付ける。
新しく張り替えたフロアには、パイプを固定するブラケットが付いていない為、家庭用電気配線を留めるプラスチックのクリップを使ってねじ止めした。
これで、ブレーキ配管は完了。明日はいよいよブレーキ液充填だ。 

 
5月5日(祝) 

 早速、リザーバータンクに液を入れ、一番遠いリア左のホイルシリンダーからエア抜き作業開始。
逆流弁付きのホースを使い、リザーバーの液量を気にしながら一人で行う。そして、右リア、左フロント、右フロントの順で終わらせ、最後に確認のため強く踏んでみる。
同時に各部からの漏れが無いかの確認を行うと、例のバンジョーボルト付近に漏れた痕が。増し締めして漏れは止まったので、これでブレーキ配管は終了。
 ブレーキの最後として、パーキングブレーキレバーとのケーブルを組み込み、ブレーキは完了となる。同様にクラッチ液の充填も行った。

 次は燃料系。まずはタンクの取り付け。といっても、単純に所定の場所に置き、ネジ留めするだけ。そしてボディ下へもぐってのパイプ取り付け。
まず、燃料ポンプ。さすがに極初期オリジナルのSU製PDタイプポンプは信頼性が疑わしいため、今でも新品が入手可能なSPタイプを使用する。
クーパーなどと同じ取り付け方法にてサブフレームへ固定。そして配管。これもブレーキ同様、銅パイプを使用する。
当然、サイドタンク用の配管など無いので、ポンプ位置に合わせて自分でパイプをカット。
そして、残りをエンジンルームまで取り回し、ここでも電気配線用固定クリップにて床下に固定。最後に、メッシュホースでパイプとキャブレター間をつなげて終了。
あとは電気配線をつなげばエンジンをかけることができる(ハズ)。

 と、ここまでは頑張ってみたものの、やはりボディの精度の悪さが、行く手を阻んでなかなか先に進めなくなってしまった。
さらに、借り上げ社宅の我が家を売りに出したいという大家の要求で、新たな家を探さなくてはならなくなり、その引越しをしたり、
会社の移転のため、その移転先にビルトインガレージ付きの戸建を建てる一大決心をしたりと、ミニを治すどころではない日々となってしまった。
 妻には、粗大ゴミ扱いされるミニを、『ミニのレストアは定年後の楽しみにする!』と言い続ける日々...
 果たして、ミニはどうなってしまうのだろうか? 
 
 

      


作成者:マロンパパ 1