2002年 4月


 

4月1日(月、でも祭日)

 U氏から電話が。レストア屋からはあまり良い返事が無いとの事。やはり、時間が短すぎるのだ。再度、作戦の練り直しだ。
で、出た答えは、錆びた部分をパネルごとを購入し、溶接のプロに車とパネルをまとめて渡して溶接してもらう、だ。
ミニは今でもブリティッシュ・モーター・ヘリテイジやミニマシーン社などから補修パネルが入手可能なので、パネルの溶接という事であれば、
レストア屋じゃなくてもOKなのだ。ということで、明日、U氏のなじみのガレージへ打診することに。
 
 

4月2日(火、でも有給休暇)

 U氏がトレーラでミニを引き取りに来た。実車を見せて話しをした方が具体的な意見が聞けるからだ。で、もちろん私も同行する。
トレーラーに載ったミニのあとについて最初のガレージへ。
 ここはモーリスマイナーのスペシャリスト。うちのはモーリスミニトラベラー。しかし、ミニはやらん、だと。
 次は作業場は小さいけど溶接のプロ。ちょうど、BMW2002のフルレストアをやっている。ミニをみてもらうも、やはり時間的なところでダメ。
 その次は溶接専門ではなく普通の修理屋だが、多少の無理はきいてくれる所で、最後の砦。早速オーナーにミニを見てもらう。
やはり車の程度が悪いのだろう、各部を見てうなっている。
そして、「やる事が多いので、臨時の溶接工を雇わなければならないな。でも、お金かかるよ〜。ホントにやるの?」 
もう、後には引けない状態だが、予算も厳しい。とりあえず見積もりを出してもらうことに。まぁ、断られなかっただけでも良しとするか。

 
 

4月4日(木)

 見積もりが出た。けど、た、高い。予算オーバーだ。しかし、この先作業してくれる所が見つかるとも限らない。
かといって、ここで終わりにしてしまうと、今までの事が無になってしまう。家族会議で散々悩んだ結果、清水の舞台からバンジージャンプ! 
 そうと決まれば、次の作業は必要なパネルの選択。フロント回り一式、Aパネル、右リアウィング、リアバランス(スカート)など、かなりの点数だ。
リストアップ後、U氏がミニマシーン社やミニスペアース社にオーダーを開始。在庫がない物も多少あったが、来週までにはすべて揃う。
ガレージも来週から作業に入れるように準備が出来た。
なんたって、今回は、うちのミニ専属の溶接工を雇ったので、作業スピードは以前とは比べ物にならないだろう。楽しみだ。
 
 

4月10日(水)

 以前、ちょっとしたことで医者に診てもらったところ、なんと手術が必要!
普段の生活には、ほとんど支障がないから、どうしようか?と考えたのだが、イギリスの医療費は100%保険でまかなえる(自費なし!)ので、
順番待ち覚悟で申し込んでおいたのだ。その手術の順番がこんな時に廻ってきたのだ。
手術自体は簡単な物で日帰りできるのだが、お腹を切るため、完全に回復するまでの約1ヶ月、自宅静養しなくてはならない。
当然、その間会社を休まなくてはならないし、車を見に行く事も出来ない。まぁ、U氏が段取ってくれるから安心なのだが。
 
 で、手術は全身麻酔で爆睡中に無事終了。夕方、麻酔が切れ歩けるようになった時点で、帰宅する。本当に日帰りだった。
しかし、お腹に力が入れられないので、起き上がるのも一苦労。しばらくはおとなしくベッドにいなければ。
 
 

4月17日(水)

 からだは順調に回復しており、家の中を歩く事も出来るようになった。
そんな時、U氏から作業状況の写真が届いた。先週から作業に入り、すでにリアバランスとリアドアステップが新しくなったそうだ。
さらに、写真のように右リアウイングがゴッソリ切り取られていた。
購入したこのパネルは窓枠部分が別部品となっているので、ボディへ取り付ける前に、その部品を溶接しなくてはならない。
 ところで、今回購入したパネル、基本的にミニマシーン社とブリティッシュモーターヘリテイジ製を購入している。
(右インナーウイングのみBMC当時もの新品。) 
ミニの場合、数社から安いパネルが発売されているが、結構粗悪な物が多いらしい。長さがあっていなかったり、ゆがんでたり…
それらを手直しするより、少し高くてもちゃんとした物を使ったほうが、トータルで時間もコストも抑えられる。もちろん、出来栄えもね。
 それにしても、さすがうち専属の溶接工。今までのスピードに比べたら、数百倍速い。そうそう、この調子!

 

4月26日(金)

 作業は順調に進んでいる。右リアウイングはすでに溶接されていた。
作業はそのまま前へ進んできたが、右ドア回りの部品が急遽必要になったため、ドア周りを飛び越して、フロント部へ。
 フルサイズのインナーウイング(ボディ先端からドアヒンジ裏まで)とフロントパネルをバルクヘッドとサブフレームで位置決めをし、
フロントウィングと共にスポット溶接。これでやっとミニらしい顔になった。
 何点かのパネルは現行ミニ用のため、細部がMk.I用と違う場合がある。ウィンドウスカットル(ワイパーが付くパネル)もそのひとつ。
現行ミニはワイパー取り付け穴が4つついているが、Mk.Iは内側2個。よって、外側の2個の穴を埋めてからボディに取り付ける。
このスカットル、特に両サイドは袋状になっているため、よく錆びるポイントだ。今回は思い切って、端から端まで交換した。
また、フロントパネルもフルスカートタイプはすでに無いため、現行品に両端を付け足したものだ。

 

 
 
 
  
 
      


作成者:マロンパパ