2001年 12月


 

12月7日(金)

 裁判所からMini-Sに対し、12月17日までに何かしらのアクションを起こす旨の催促の手紙を出した、との連絡があった。
アクションとは、送金もしくはいついつまでに送金する旨の約束や裁判をするなどである。Mini-Sはどう出てくるだろうか? 
もしかして、また無視するのか?


12月9日(日)

 リアラジアスアームのリビルトは、予想外に難航している。
ベアリングを入れるために穴を広げようとしたのだが、両側の穴の平行を出すのが難しいため、簡単にはいかない。
イマイチ、イギリス人の作業を信じられないため、結局両側にブッシュを使うノーマルにする事にする。
壊してしまったグリースチューブは何とかしなければ。
 そうと決まっても、まだ問題が… 新しいブッシュはアームに圧入するのだが、油圧プレスなど無い。
それに、圧入後シャフトに合わせて径をあわせなくてはならない。
具体的には、ブッシュを圧入した状態で穴径が20mm、シャフトが20.5mm。
ほんの少し穴径を広げなくてはシャフトが入らないし、広げすぎたらガタが出る。まだまだ課題が山積みだ。

 気分転換に、ハブのりビルトに取りかかる。新品のベアリングを購入、アウター部を均等に、少しづつ打ち込む。
もちろん特殊工具など無いので、貫通ドライバーとトンカチを使う。グリースを塗布し、シールを打ち込んで終了。

 

12月15日(土)

H-Miniとの話し合いの結果、最終金額が大幅に予算を上回る事が発覚した。
理由は、問題のリアの事故痕だ。
これのためにリアのトランクフロアを一新(アンダータンク車と形状が違うため、すべて手作り)、助手席側のリアサイドパネルを当時物新品に変えた。
さらに、フロントインナーウイング(エンジンルームの横側の壁)も交換しなければならないからだ。
 何とか、作業続行とはなったが、今後ある程度の妥協は覚悟しなければならない。
まずは、レア品であるシングルリーディングのフロントドラムは現代の交通事情と、すでに中古のディスク品を入手してある関係であきらめることに。
とりあえず今は車の完成を目指し、後に余裕が出来たら買いそろえよう。

 ラジアスアームは今だ名案がうかばず。油圧ジャッキを使って圧入しようと思うが、最近寒くて外での作業が億劫で、ついコタツで丸くなってしまう。
この後はフロントディスクのリビルトが待っているのに… 
 それでも何とかがんばって、リアのブレーキ圧を制御するプレッシャーバルブを分解。
ハウジングの錆とり&POR15での塗装、そしてピストンとシールを新品に交換。
作業自体は大した事が無いのだが、古いボルトが通常のインチでもミリで無いBA-0というサイズ(10.46mm)で、新たにレンチを購入するはめに。
工具屋のおじさんも「懐かしいなぁ」と言っていた。こんなボルト一個でも、オールドカーを感じられるのだ。
 
 以前注文してあったワイヤーハーネスが届いた。
頼んだハーネス屋さんは、英国オールドカーのハーネスを復刻しているところで、ミニのハーネスはルーカスの図面どおりに作られているそうだ。
で、実際に届いたものは… さすがイギリス、やっぱり違う。
注文時にフロアスタータースイッチだと念を押したにもかかわらず、キースタータースイッチ用だった。
各年式、タイプごとにハーネスが異なるから、心配していたが、案の定そのとおりになった。
一応ハーネスをチェックして、そのほかの自分の物と異なる所を指摘し、交換依頼を出した。


12月17日(月)

 ワイヤーハーネス屋から手違いのあった旨、返事があった。
来年1月始めの日曜にあるオートジャンブルに出展するので、そのときに間違えたものを返却し、念のため、腐りかけたオリジナルを確認用に手渡す事にする。
しかし、室内側のオリジナルハーネスは、手違いでH-Miniのクラウスくんが捨ててしまっていた。仕方が無いので、アンダータンク車用の物を使うしかない…
 ワイヤーハーネスの色について色々と確認したが、初期型で残っている車が少ないため、言う人ごとに異なる。
手元の腐りかけたエンジンルームハーネスは長年の汚れで表面の色がわからないし、リアはもうない。
ダメ元で、ゲイドン博物館に展示してあるお手本の車「541ARY」のワイヤーハーネスの色を確認して欲しいと、打診した。結果はいかに?


12月31日(大晦日)

 今日でとうとう2001年も終わりだ。今年中にはミニに乗れると思っていたのに、依然完成の目処が立たない。来年こそは乗りたいものだ。
 
 裁判所から出た催促書類の回答期日を過ぎても、Mini-Sからの回答は無かった。
完全に無視するつもりのようだ。年明けに裁判所へ次なるステップの申し込みをしよう。
それにしても、どうしてイギリスのガレージはどいつもこいつもいい加減なんだろう。車で10分の距離でもこの始末。
これが日本など海外からの
リクエストだったら完全に泣き寝入りになるケースだ。
 
 さて、家での作業の方は、寒い中でほんの少しだけ行なった。
ラジアスアームにブッシュを叩き込み(またまた荒業!)、このアームとスペーサー付リアドラム(フロントブレーキをディスクにすると、トレッドが広がるため、
リアもバランスを取るためにスペーサー付きドラム&ロングスタッドボルトを使用)をPOR15でペイント。
しかし、いくら屋根付ガレージでも、暖房無しでは数時間で身体の芯までかじかんでくる。という事で、コタツへもぐりこんでしまった。

 そなこんなで、2001年も終わりを迎えました。来年には、レストア完成レポートが書けるようにがんばります。それでは良いお年を。



      


作成者:マロンパパ