我が家の愛犬、トイプードルの「マロン」のご紹介。


地獄の6ヶ月

今日は1998年6月25日、パパが言うにはイギリスという遠いところへ行くのだそうだ。 しかし、パパとママと一緒に行けないので一人ぽっちで先に旅立つらしい。
その日の夜、パパとママはなんだか寂しげ。そこへ知らないおじさんが迎えにきて、私をケージに押し込んだ。どうして?私はどうなるの? 不安でいっぱい。
ママは「がんばってね」と言いながら泣いている。パパも「がんばるんだぞ」と言っている。何をどうがんばるのかわからないが、とりあえず、「うん」と答えておいた。




どのくらいの時間が経ったんだろう? とにかく揺れる乗り物に乗っていることは間違いないみたい。あまりの揺れのひどさにに何度か吐いちゃった。 そして、その乗り物は
止まったみたいだ。これがイギリスというところなのかな?たしかに今まで嗅いだことの無い匂いがする。そこの看板にはヒルファームケンネルとかいてあるけど、ホテルかな?
そこには小さな部屋がたくさんあって、それぞれに犬やネコが入っている。みんな何をしているのだろう?ちょっと話を聞いてみると、アメリカやフランスから来たと言う。
そして、私は入り口から一番奥にある1室に入れられた。家から十数時間、やっとリラックスできるわ。ここに来て思ったけど、ここにいる人はやたらにほお擦りをして「ラブリー」と言う。
今までに聞いたことの無い言葉だ。そして、私に向かってベッキーと呼ぶ。パパとママはマロンと呼んでいたのに。もしかして、この人たちが新しい親になったのかしら?
どうして?パパとママはどこ?





それから、数日がたった7月30日、突然パパとママが来た。またママは泣いている。私も泣いた。だって、とっても不安だったんだもん。でも、もう大丈夫。
あれ、パパとママがまた「がんばってね」って言った。どうして、いっしょに帰れるんじゃないの?また、独りぼっちになっちゃった。
夜、隣のコに聞いたら、「ここには6ヶ月いなくちゃいけないんだよ」って教えてくれた。パパとママと暮らせるのは半年も先だなんて。




でもママは毎日のように会いに来てくれる。パパは仕事なので、土曜日だけだけど、そのときだけはいっぱい甘えることができた。
規則なのでしょうがないから、6ヶ月がんばるぞ。。

  

ケンネルでの生活にもすっかりなれました。そして、イギリスで初めてのカット。え〜、うそでしょ。恥ずかしくて人には見せられない。

 

早いものでケンネル生活も6ヶ月。待ちに待った自由だぁ。これでパパとママと一緒に暮らせるんだ。



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作成者:マロンママ